2026/08/20
焼き鳥店でよく見かける「せせり」。
プリッとした独特の弾力と、噛んだときに広がる濃い旨みが特徴で、焼き鳥の中でも人気のある部位です。
ところで、せせりは鶏のどこの肉かご存じでしょうか。
せせりは、鶏の首まわりから取れる肉です。「ネック」や「首肉」と呼ばれることもあります。
鶏はエサを食べたり周囲を見たりするときに頻繁に首を動かします。そのため首周辺の筋肉はよく発達しており、もも肉やむね肉とは違った弾力のある食感が生まれます。
せせりの魅力は、単に歯ごたえがあるだけではありません。
適度に脂を含んでいるため、噛むほどに肉の旨みと脂の甘みを感じやすく、「弾力があるのにジューシー」という独特の味わいがあります。
一羽の鶏から取れる量がそれほど多くないことも、せせりの特徴です。
焼き鳥として調理するときには、この脂と炭火の相性が非常に良く、加熱されて脂が溶け出すことで香ばしい香りが生まれます。
塩でシンプルに味付けすると、せせり本来の旨みや脂の甘みを感じやすくなります。
一方、たれで焼けば、せせりの脂と甘辛いたれが重なり、より濃厚な味わいを楽しむことができます。
合わせるお酒も楽しみ方のひとつです。
塩焼きのせせりなら、すっきりした日本酒やレモンサワー、ハイボールなど。たれ焼きなら、米の旨みを感じる日本酒や焼酎などと合わせてみるのもおすすめです。
焼き鳥には、ねぎま、もも、むね、砂肝、ハツ、レバー、ぼんじり、やげんなんこつなど、さまざまな部位があります。
同じ一羽の鶏でも、ほとんど動かし続けている首、体を支える脚、内臓など、役割が違えば肉質や味わいも変わります。
これこそが、焼き鳥を食べ比べる面白さのひとつです。
次にせせりを食べるときは、ぜひ独特の弾力にも注目してみてください!
「鶏がよく動かしている首の筋肉」ということを知ってから食べてみると、なぜこの食感が生まれるのかを少し感じられるかもしれません。