2026/08/29
焼き鳥の定番として人気のある「砂肝」。
脂っこさが少なく、独特のコリコリした歯ごたえが特徴ですが、「そもそも鶏のどこの部位なの?」と思ったことはありませんか。
砂肝は、鶏の胃の一部にあたる器官です。
正確には「筋胃」と呼ばれる部分で、食べ物を細かくすり潰す役割を持っています。
鶏には歯がない
人間は歯で食べ物を噛み砕いてから胃へ送ります。
ところが鶏には、人間のように食べ物を噛むための歯がありません。
そこで、飲み込んだ食べ物を体内で細かくする役割を果たしているのが砂肝です。
砂肝の筋肉が強く収縮することで、食べ物をすり潰して消化しやすい状態にします。
なぜ砂肝はコリコリしている?
砂肝が独特の硬さと弾力を持っている理由は、この役割にあります。
食べ物をすり潰すために常に強い力を使うため、筋肉が非常によく発達しています。
そのため、もも肉やむね肉とはまったく違う、しっかりとした歯ごたえが生まれます。
焼き鳥にしたときの「コリッ」「サクッ」とした食感は、この発達した筋肉によるものです。
「砂」が入っているから砂肝?
名前に「砂」と付いていますが、砂肝そのものが砂でできているわけではありません。
鳥は消化を助けるために、小石や砂粒などを飲み込むことがあります。
それらが筋胃の中で食べ物を細かくするのを助けることから、日本では「砂肝」と呼ばれるようになったといわれています。
砂肝は下処理も大切
砂肝の周囲には、硬い筋や膜があります。
どの部分を残し、どの部分を取り除くかによって、焼いたときの食感にも違いが生まれます。
独特の歯ごたえを残しつつ、食べやすい状態に整えることも下処理の大切な工程です。
また、砂肝は比較的脂が少ない部位です。
そのため火を入れすぎると水分が抜け、必要以上に硬くなりやすくなります。
焼き鳥として仕上げる際には、しっかり加熱しながらも、砂肝らしい心地よい食感を残す火入れが重要になります。
塩との相性が良い理由
砂肝は脂の甘みを楽しむというより、食感や淡い旨みを楽しむ部位です。
そのため、塩でシンプルに焼くことで砂肝そのものの特徴を感じやすくなります。
レモンを軽く絞ったり、すっきりした日本酒、ハイボール、生搾りサワーなどと合わせたりするのもおすすめです。
焼き鳥は部位を知るともっと面白い
せせりは首の肉。
ハツは心臓。
レバーは肝臓。
そして砂肝は、食べ物をすり潰すための筋胃。
同じ一羽の鶏でも、それぞれの部位が違う仕事をしているからこそ、食感や味わいも大きく異なります。
次に砂肝を食べるときは、ぜひそのコリコリした食感に注目してみてください。
「歯を持たない鶏が食べ物を細かくするために発達させた筋肉」と知ると、いつもの一本が少し違って感じられるかもしれません!!