2026/10/08
刺身を食べていると、
「コリコリしている」
「弾力が強い」
「もっちりしている」
「やわらかく舌になじむ」
など、魚によって食感が大きく違うことに気づきます。
同じ「魚の身」なのに、なぜこれほど歯ごたえが違うのでしょうか??
その理由には、筋肉の性質や結合組織、脂、水分、さらに魚を処理してからの時間など、さまざまな要素が関係しています。
今回は、刺身のおいしさを左右する「食感」について解説します。
魚の身の中心は筋肉
私たちが刺身として食べている部分の多くは、魚の筋肉です。
魚は泳ぐために筋肉を使いますが、魚種によって泳ぎ方や生活する環境は異なります。
常に泳ぎ続ける魚もいれば、海底付近で生活する魚もいます。
こうした生態の違いによって、筋肉の性質にも違いがあります。
そのため、すべての魚が同じ歯ごたえになるわけではありません。
食感に関係する「結合組織」
筋肉は、筋肉の繊維だけでできているわけではありません。
筋肉の構造を支える結合組織があり、その主要な成分のひとつがコラーゲンです。
この結合組織の性質や量なども、魚の身の硬さや弾力に関係します。
そのため、魚によってはしっかりした歯ごたえを感じやすく、別の魚では比較的やわらかな食感を感じることがあります。
魚は時間によって食感が変わる
魚の面白いところは、時間によって食感が変化することです。
魚は死後、筋肉が硬くなる死後硬直を経て、その後、時間の経過とともに身の状態が変化していきます。
組織の変化などによって、締めた直後の強い歯ごたえが次第にやわらかく感じられるようになることがあります。
その一方で、時間の経過に伴って旨みの感じ方が変化することもあります。
以前の記事でご紹介した「魚の熟成」にもつながる部分です。
「新鮮=硬い=必ずおいしい」ではない
刺身では、歯ごたえが強いことを「新鮮だからおいしい」と表現することがあります。
確かに、締めてから比較的時間の短い魚では強い弾力を感じることがあります。
しかし、刺身のおいしさは歯ごたえだけで決まるわけではありません。
食感。
旨み。
脂。
香り。
舌触り。
これらを総合して感じています。
魚によっては、時間を置くことで食感が変化し、旨みを楽しみやすくなる場合もあります。
「硬ければ硬いほど良い」という単純なものではないところが、刺身の奥深さです。
脂も食感に影響する
刺身の食感を考えるうえで、脂も重要です。
脂を多く含む部分では、口に入れたときになめらかさやコクを感じやすくなります。
同じ一尾でも、腹側と背側では脂の量が異なる魚があります。
以前の記事で「魚の腹身と背身の違い」をご紹介しましたが、部位が変われば同じ魚でも食べたときの印象が変わることがあります。
つまり、
魚種だけでなく、
部位。
脂。
筋肉。
結合組織。
時間。
こうした複数の要素が食感に関係しています。
刺身の厚さでも歯ごたえは変わる
さらに重要なのが「切り方」です。
同じ魚でも薄く切った刺身と厚く切った刺身では、噛んだときの抵抗が変わります。
薄く切れば繊細な舌触りを感じやすくなります。
厚く切れば、身の弾力や存在感を感じやすくなります。
先日の記事で「刺身はなぜ厚さで味が変わるのか?」をご紹介しましたが、食感を考えるうえでも厚さは重要です。
平造りとそぎ切りでも印象が変わる
刺身には「平造り」「そぎ切り」など、さまざまな切り方があります。
包丁をどの方向から入れるのか。
どのくらいの厚さにするのか。
一切れをどのくらいの大きさにするのか。
こうした違いによって、口に入れたときの印象が変化します。
つまり刺身の食感は、魚そのものだけで決まるわけではありません。
料理としてどのように切るかも重要なのです。
「活魚」と「鮮魚」でも楽しみ方が違う
以前の記事では「活魚と鮮魚の違い」についてもご紹介しました。
活魚ならではの食感を楽しむ場合もあれば、魚の状態を見ながら時間を置き、旨みとのバランスを楽しむ場合もあります。
どちらかが一律に優れているという話ではありません。
魚によって、そしてどんな味わいを目指すかによって、楽しみ方が変わります。
刺身は「味」だけでなく「食感」を楽しむ料理
刺身を食べるとき、つい「脂がある」「甘い」「旨みが強い」など味に注目しがちです。
しかし、食感もおいしさを構成する大切な要素です。
コリコリ。
プリッとした弾力。
もっちり。
やわらかな口当たり。
一皿の盛り合わせに複数の魚がある場合は、食感の違いを比べてみるのもおすすめです。
魚を見る楽しみが一つ増えます。
新橋 鶏眞ではその日の鮮魚をご用意
新橋駅烏森口から徒歩3分の「新橋 鶏眞」では、その日の仕入れに合わせた活魚・鮮魚のお刺身をご用意しています。
これまでには、金目鯛、クロムツ、ホウボウ、カワハギ、オニカサゴなど、さまざまな魚を扱ってきました。
ただし、入荷する魚は日によって異なります。
その日の魚それぞれの味や食感をお楽しみください。
また、毎日店内で一本一本手刺しする炭火焼き鳥、岩中地豚料理、一品料理、創作和食などもご用意しています。
まとめ|刺身の食感にはたくさんの理由がある
魚によって刺身の歯ごたえが違う理由は、一つではありません。
筋肉の性質。
結合組織。
脂。
水分。
部位。
魚を処理してからの時間。
そして刺身の切り方や厚さ。
こうしたさまざまな要素が重なって、私たちが感じる「食感」が生まれます。
次に刺身を食べるときは、味だけでなく、
「この魚はどんな歯ごたえだろう?」
と意識してみてください。
刺身の楽しみ方が、もう一つ広がるかもしれません。
新橋 鶏眞 店舗情報
店名:新橋 鶏眞
住所:東京都港区新橋4-18-4 十合ビル3F
アクセス:新橋駅 烏森口から徒歩3分
営業時間:平日 17:00〜23:00/土・日・祝 13:00〜23:00
電話番号:050-5869-6600
個室:あり
飲み放題:飲み放題付きコースあり
料理:炭火焼き鳥、活魚・鮮魚のお刺身、岩中地豚料理、一品料理、創作和食など
ドリンク:ビール、ハイボール、地酒日本酒、地酒焼酎、生搾りサワー、カクテル、ワイン、スマドリ、ノンアルコールなど120種類以上。